🧭 「当てる」と「勝つ」は、別の話

先に結果から言います。AIに過去8万レースぶんの「もし買っていたら」を全部計算させました。勝てる買い方は — 見つかりませんでした。でも「なぜ見つからないか」を知らずに買い続けると、100円は平均75円になって返ってきます。その「なぜ」を5分でわかるように説明します。

STEP 0そもそもAIはどう予想してる?

まず前提から。ここで言う「AI」は、ChatGPTのような会話するAIではありません。過去9万走ぶんのレース結果を読み込んで、「どんな条件の選手が1着になりやすいか」のパターンを自動で覚えた、予想専用の計算機です。

材料にしているのは、出走表に載っている情報 — 競走得点、最近の成績、脚質、ライン(並び)の位置、選手どうしの相性など。そこから「この選手が1着になる確率は42%」のように、各選手の確率を数字で出します。1着だけでなく、2着・3着の確率も計算できるので、2車単や3連単など、どの券種の組み合わせの確率も出せます

🏗️ 予想は「2階建て」
1階 = AI(頭脳): 各選手・各組み合わせの確率を計算する。
2階 = ルール(作戦): その確率を見て「どのレースを・どの券種で・何点買うか」を決める。
このページでこれから話す「買い方」は、ぜんぶ2階(ルール)の話です。同じAIでも、ルール次第で成績は大きく変わります。

STEP 1よく当たる予想ほど、儲からない

まず一番大事なこと。よく当たる買い目ほど、当たっても戻ってくるお金は少ないです。

理由はシンプルで、オッズ(配当)は「みんなの予想」で決まるから。みんなが「1番が強い」と思えば、1番の配当は安くなります。だから「当たった回数」と「増えたお金」は、まったく別なんです。

💡 ここが出発点
私たちが測りたいのは「何回当たったか」ではなく、「使ったお金より、戻ってきたお金は多いか(=回収率)」です。

STEP 2全部のレースを買う必要はない

AIは全レースを予想しますが、自信の度合いはレースによって全然違います。実際のデータでも、AIが自信を持ったレースほど、よく当たっています。

AIの自信(1着の確率)実際に当たった率
60%以上(かなり自信)約78%
50〜60%約71%
40〜50%約61%
30%未満(自信なし)約17%

※2026年の実データ。件数がまだ少ないので、あくまで途中経過です。

つまり「自信のあるレースだけ買う」という作戦が考えられます。全部当てる必要はなくて、勝負どころを選べばいい。どこまでの自信で買うか(50%以上? 70%以上?)は、あとで一番良い線を探します。

STEP 31着が堅くても、2着3着で配当は化ける

ここが競輪の面白いところ。1着が堅い本命でも、2着・3着に誰が来るか(=紐)で、配当は大きく変わります。

だから「1着を当てる」だけでは足りない。実際に買うのは 3連単(1-2-3着を順番に当てる) のような組み合わせの券です。1着は堅く読めても、2着3着を何通りか押さえることで、高い配当を狙えます。

🎯 だから、こう買う
たとえば「1着は本命の3番で堅い。2着3着は上位4車が来そう」なら —
3-①-② / 3-①-④ / 3-②-①
のように1着固定・2着3着を数通り買う(これを「流し」と言います)。
1点だけでなく何通りかまとめて買った合計で、当たったか・回収率はどうかを見ます。

STEP 4全部試した。勝てる買い方は、あったのか

ここまでの理屈で言えば、勝てるかどうかは「どのレースを・どの券種で・何通り買うか」の組み合わせ次第。だから実際の払戻データ(過去3年・8万2千レース)で、その組み合わせを全部シミュレーションしました。結果がこれです。

券種いちばん良かった買い方回収率
2車単自信40%以上のレースだけ・本命1点77%
2車複自信40%以上・上位3点76%
3連単自信50%以上・本命1点78%
3連複自信60%以上・上位3点77%
ワイド自信70%以上・上位3点82%

※どの組み合わせも55〜85%の範囲。100円が平均80円前後になって返ってくる=続けるほど確実に減る

🎣 ちなみに「回収率133%」も一瞬出ました
ある条件で133%という数字が出たんです。でも別の期間で確かめたら41%。ただのまぐれでした。 ネットの「回収率◯◯%達成!」の多くはこの「まぐれの切り抜き」です。うちは同じ手口を使わないよう、 2つの期間の両方で勝てた場合だけ本物と認める二重チェックにしています(今回それを通過した組み合わせ: 0件)。 他のAI予想の見分け方は🔍 AIの中身で。

つまり結論はこう。今のAI(出走表の情報だけで予想するAI)では、どの券種をどう買っても勝てない。買い方の工夫でどうにかなる話ではありませんでした。これを2年分・全券種の数字で確定させたのが、このプロジェクトの現在地です。

STEP 5負けて終わり? — いいえ、原因がわかった

全滅の原因ははっきりしています。今のAIの材料は出走表に載っている情報だけ = みんなが見ている情報だけ。材料が同じなら、答えもみんなの予想(オッズ)とほぼ同じになる。だから手数料の25%ぶん、きっちり負ける。

なら次の一手は決まっています。「みんなの予想」と戦うのをやめて、土台にする。オッズを出発点に、AIには「みんなが見落としている部分」だけを探させる作りに変えます。さらに、みんなが数字にできていない情報 — 締切前のオッズの動き、実際の隊列 — を材料に足していく。

この作り直しがうまくいくかは、まだわかりません。ただ約束できるのは一つ: 結果が出たら、勝っても負けても、この場所に数字ごと載せます。今日までの全記録は開発記録データでいつでも見られます。

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